ジャーナルについて

1.目的

安全保障上、核兵器が必要だと言い続ける限り、核の脅威はなくなりません。

――長崎平和宣言(2017年)

長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)が編集するJournal for Peace and Nuclear Disarmament(J-PAND)の主な任務は、理論・実践の両面に関する研究を基盤としながら、核軍縮と平和の促進に寄与することにある。J-PANDは、核軍縮に寄与しうる政策やその他の考え方に関して、たとえば次のようなテーマに関連した提案を打ち出す場となることをめざす。

  • (1)核不拡散条約第6条の迅速な履行。
  • (2)核兵器禁止条約に体現された規範を広げること。
  • (3)核兵器の廃絶へと進むため、あらたな核のグローバル・ガバナンス体制を創出すること。

2.範囲

J-PANDは、以下のような内容を取り扱う。

  • 核軍縮・核不拡散・軍備管理に関する論文の掲載。
  • 「核兵器なき世界」の促進・維持に向けた核のグローバル・ガバナンスの新たな枠組みの提案。
  • 核抑止依存に伴うリスクの検討。
  • 核軍縮に向けた人道主義的な要請を満たす政策ツールの検討・策定・活用への寄与。
  • 非核兵器国(とくに非核兵器地帯に覆われた南半球の国々)からの声を、核軍縮の将来をめぐる議論に反映させること。
  • 核軍縮プロセスの前進において市民社会が担うべき役割の分析。

3.対象とする学問分野

J-PANDは、人文科学・社会科学・自然科学を含め、さまざまな学問分野および学際的な背景を持った論文を掲載する。ただし、内容は、国際政治、国家安全保障、国際法、国際組織、市民社会研究といった分野に限らない。また、J-PANDは、核兵器と核エネルギー(原子力)問題の連関の強さを認識して、双方の分野にまたがる論文も掲載する。研究者および実務家から、理論面・政策面双方の視点に基づく論文の投稿を歓迎する。

4.査読体制

投稿された全ての論文は、まず編集委員による冒頭チェックを受ける。さらなる段階に進むことがふさわしいと判断された論文に関しては、2人以上の専門家による査読にかける。全ての査読はダブル・ブラインド式(論文執筆者と査読者が互いに名前をわからないようにする方式)とする。