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第1巻2号(2018年12月発行)

  • 転換期の核戦略
  • トランプと米核覇権の空白期

    ピーター・ヘイズ

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    要約

     核兵器は国家の持つ究極の権力の形である。それは、国家や都市、住民全体を瞬時に絶滅させることができる。核兵器は、考えうるほぼあらゆる状況において、軍事的な意味では実際に使用することが難しいから、今日におけるその主たる(しかし唯一ではない)使用目的は、核報復の威嚇をすることによって、他の核武装国が核兵器を先に使用しないよう抑止することにある。米国の核覇権は、核抑止のイデオロギーを正当な核同盟に結びつけた。これは、統合された戦力構成という組織的な形態を与えられ、独自の威嚇力をもつ米国の核戦力によって下支えされてきた。
     冷戦終結以後、この覇権は衰退してきた。1年目のトランプ政権からは、「核態勢見直し」と核近代化予算の中に定式化される形で、核による威嚇をおおいに利用しようとのトランプの意図が垣間見える。トランプは、イデオロギー・組織・戦力の3つのレベルすべてにおいて、残された米国の核覇権の解体を進める意向であるかのようだ。国際システムを揺るがす形で核兵器が使用されるかもしれない「ポスト覇権の空白期」に我々が入りつつあることを示す「病的症状」がさらに現れることが予想されよう。
     結果的に、非核兵器国と市民社会は、とりわけ核廃絶にコミットした諸国によって、核兵器の脅威に対するガバナンスをポスト覇権的な形態で作り出すための協力を始めるかもしれない。

  • トランプ政権の核態勢見直し:大国間競争への回帰

    アンナ・ペクツェリ

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    要約

     「核態勢見直し」(NPR)は、核兵器の役割や、米国が核兵器使用を検討する条件、核計画の作戦的な側面、戦力構成の要件、支援インフラに関する主要な決定など、核兵器政策のあらゆる側面をカバーするものである。この文書は、潜在敵に対して抑止のメッセージを送るだけではなく、米国の同盟国やパートナーに安心感を与えるという重要な役割も持つ。NPRは旧来、5~10年の効力を持つものである。
     トランプ政権の2018年のNPRに関しては、以前の戦略からの連続面を多く指摘できる。しかし、核戦力の数や構成に関して、重要な変化があることも事実だ。新NPRは、ロシア・中国との関係悪化への対応として、2種類の低出力弾頭を再導入した。以前のNPRとは異なり、戦略的な安定性ではなく、大国間の対立を基調としている。この力点の移動は、核抑止や核兵器近代化の再強調と、軍備管理に対する懐疑的な姿勢を反映したものだ。
     本論文は、トランプ政権の抑止政策がロシアや中国に対してどう変化してきたのか、なぜこれらの変化が実行に移されたのか、この変化が米同盟国の安全保障にどう影響を与えるのかを論じるものである。著者は、提案されている核近代化計画を正当化することには疑問の余地が大きく、これらの措置が低出力核兵器に関してあらたな軍拡競争を引き起こしかねないと考えている。米国のこうした動きによって、ロシアや中国が核使用の敷居を下げ、それが結果として米国やその同盟国の安全を損ない、同盟の結合と連帯を弱めかねない。

  • ロシアの核近代化と軍備管理

    パベル・ポドヴィグ

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    要約

     ロシアの戦略的近代化計画は、ロシアがその国家安全保障戦略の主たる要素として核兵器に依存し続けることを示しているようだ。米国もまた、戦略的戦力の大規模な近代化に着手している。米ロ間の軍備管理の将来が不確実であることを考え合わせると、こうした動向は、冷戦終結以来達成されてきた核軍縮の進展を反転させかねないあらたな軍拡競争への懸念を強める。本論文は、ロシアの主要な近代化計画と、この領域における決定に影響を与える要素について論じる。近代化計画はロシアの内部的な要素と伝統的な軍備管理によってもっぱら影響を受け、戦略的安定の強調はこのプロセスにおいて限定的な役割しか持っていない、と筆者は結論する。

  • トランプ政権の核態勢の見直し:歴史的観点から

    セイオム・ブラウン

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    要約

     局地的な非核・限定的攻撃に対してさえ核報復の威嚇を行ったアイゼンハワー政権を除けば、トランプ政権の核態勢見直し(NPR)は、幅広い有事において核兵器を使用する米国の能力と戦略をもっとも明け透けに示したものである。核兵器以外を用いた戦争と核戦争との区別をあいまいにする2018年のNPRは、米国のグランド・ストラテジーにおいて核兵器の役割を減じたオバマ政権のNPR(2010年)での約束を反転させたものだ。NPR2018は、次の3つの最新動向を根拠として持ち出して、核兵器に与えられたより大きな役割を正当化している。①ポスト冷戦期の対ロシア・中国関係の悪化、②相互確証破壊(MAD)のレベルには程遠い精確に調整された核攻撃を可能とする新技術の存在と、ロシア・中国がそうした限定的な核戦争能力・戦略を採用しつつあるという証拠、③米国に敵対的な他の国々や非国家主体が自らの大量破壊兵器や威嚇手段を入手しようとの明確な意図。
     しかし、NPR2018は、近代化された核能力が、なぜ、技術的に進んだ非核能力よりも潜在的な敵をよりよく抑止し防衛しうるのかについて、示すことができていない。核交戦は制御可能であるというNPRの想定は、リスク計算を減じ、核戦争にエスカレートする紛争の可能性を高めるだろう。

  • 東アジアの核エネルギー政策
  • 日本における分離プルトニウムの蓄積:代替案としての使用済み核燃料乾式貯蔵

    田窪雅文、フランク・フォンヒッペル

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    要約

     2017年末時点で、日本は48トンの分離プルトニウムを備蓄している。日本が、このプルトニウムのほとんどをウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料に転換し、MOX燃料を使用する認可を得た原子炉に装填し終わるまで、10年以上はかかるとみられる。これはきわめてコストのかかる事業である。MOX燃料は、再処理のコストも含めると、これらの原子炉で本来ならば使われるはずの低濃縮ウラン燃料と比較して、約10倍のコストがかかる。日本は依然として、六ケ所再処理工場が稼働され次第、使用済み燃料からさらにプルトニウムの分離を開始するとの政策を保持している。六ケ所工場は、さまざまな技術的問題や、安全上の要件の更新に伴って24年間も稼働が遅れており、現在のところ2021年稼働予定である。日本政府はいまだにこの高コストでトラブル続きの事業に固執しているが、それは主に、原子炉サイト内部あるいは外部における使用済み燃料の貯蔵スペースが追加的に確保されるまでの間は、再処理が、満杯になりつつある原子炉内のプールから使用済み燃料を運び出す唯一の方法だとみられているからだ。
     しかし、高密度の使用済み燃料プールの安全性に対する懸念から、日本の原子炉の立地である都道府県や市町村は、使用済み燃料のサイト内乾式貯蔵を容認し始めている。これは、米国や他の多くの国々が、再処理計画を断念し、発電所のプールが埋まりつつある中で採った選択肢でもある。日本においても、その導入を加速する明示的な政策に支えられるならば、乾式貯蔵が利用可能になることで、再処理を断念することが可能になるであろう。

  • 使用済み核燃料管理に関する東アジア地域協力:コスト・長所・課題(パートI)

    デイビッド・フォンヒッペル、ピーター・ヘイズ

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    要約

     東アジアは世界でもっとも経済的な動きの激しい地域であるが、同時に、現在および歴史的に見て、国内・国際両方の局面で紛争含みの地域でもあった。最大の経済国の一部には国内のエネルギー源がなく、原子力がエネルギー安全保障のためのカギを握ると捉えられ、採用されてきた。しかし、東アジア地域レベルや、それどころか概して国内レベルにおいても、使用済み核燃料の管理に関する協調的な戦略がこの地域には存在しない。使用済み燃料管理に関する地域協力には、課題も多いが利益も多い。
     2部に分かれたこの論文では、一国的な「単独」オプションから、ウラン供給、濃縮、バックエンドの使用済み燃料管理に関する地域協力に至るまで、地域内での使用済み燃料管理に関する4つの異なるシナリオを検討する。核物質の物理的フローやその他の入力・出力、各シナリオのコスト比較に関する結果を提示する。
     その結果が示唆することは、再処理を含むシナリオのコストは再処理を含まないシナリオのコストよりも高く、乾式貯蔵(高密度の使用済み燃料プールに貯蔵された燃料の量を減らす)を強化した場合のコストは、核燃料サイクルコスト全体のごくわずかの部分を占めるに過ぎない、ということである。結果として、使用済み燃料管理に関する決定を導いている要因は、コストではなく、放射性物質のリスクや、それに伴う政治的・社会的・法的考慮であろうということだ。

  • 北朝鮮の核武装と北東アジアの安全保障
  • シンガポールサミットと北東アジアの安全保障

    レオン・V・シーガル

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    要約

     米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の指導者・金正恩によるシンガポール首脳会談において、北朝鮮は完全な非核化を約束した。見返りとして、米国は、北朝鮮に対する敵対政策の終了という、北朝鮮が長らく望んできた目的の主たる要素を満たすことを誓約した。非核化は、政治的・経済的な関係正常化や、朝鮮戦争を終結させる公式の和平条約、地域の安全保障取り決め、そして究極的には、北朝鮮が長らく追求してきた米朝同盟を実現することなしには、達成が困難だと考えられる。これらの措置は、仮に実行に移されれば、北東アジアの勢力均衡に大きな影響をもたらす可能性がある。こうした急進的な変化は、日本や韓国、中国、ロシアで懸念を強めるかもしれない。こうした懸念を緩和するには、多国間での解決策を模索することが望ましいかもしれない。非核兵器地帯(NWFZ)には、安全保障パートナーシップの代替的形態として機能する潜在力がある。NWFZは、直接的な同盟と同機能を有する代替策になるかもしれない。これは、米国が、核兵器を放棄したと認証された北朝鮮に対して、同国を核による威嚇や核攻撃の対象とはせず、他の核兵器国やその同盟国による攻撃から防衛するとの保証を与えるという方式である。

  • 北東アジアにおける安全保障環境の変化――米中紛争とその朝鮮情勢への影響

    李成賢[イ・ソンヒョン]

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    要約

     本論文は、米中紛争の性格は深く構造的なものであり、したがって、現在展開しつつある緊張をはらんだ米朝間の核問題協議に長期的な影響を与えかねないと論じるものである。中国は、北朝鮮に対する最大の影響力を持つ国だとみられているが、中国はこれを否定している。トランプは、これまでに何度も、核問題協議を停滞させる北朝鮮の非和解的な態度の裏で「中国が糸を引いている」として、中国を批判してきた。「中国ファクター」がいかにして米朝協議に影響を与えているかについては、今後も着目し続けることが必要であろう。

  • 北東アジアの核リスク:拡大抑止と保証をめぐる機会と課題[カーネギー財団・長崎大学共催会議報告]

    ブライアン・ラドジンスキー

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    要約

     2018年2月、カーネギー国際平和財団と長崎大学は、北東アジアにおける核リスクをめぐる会議を共催した。会議では、同地域における2つの核リスクについて検討した。
     北朝鮮の核・弾道ミサイル能力は、日本・韓国に対する米国の拡大抑止の提供に新たな困難を生み出している。米日韓がこの困難にいかに協力してあたるかが、この同盟の将来的な信頼性に影響を与えることだろう。同盟は、①北朝鮮を抑止する軍事能力の強化、②拡大抑止能力の強化における米国の核兵器の特定の役割と、それに対応する同盟の協議メカニズム、③同盟の健全性をめぐる認識に影響を与える広範な政治的・経済的問題をめぐる複雑な利害関係を調整しなくてはならない。
     第二のリスクの源は、日本によるプルトニウム備蓄である。備蓄は将来的に増える可能性があり、中国や韓国が再処理事業に乗り出す可能性もある。日本がプルトニウムを軍事目的に転用する可能性は依然として低いものの、こうした動向が同地域や世界において拡散リスクをどれほど悪化させるかについては意見の一致が見られない。大きな困難や限界をはらみつつも、一国的・協力的アプローチを含め、さまざまな措置がこうしたリスクを緩和するために提案されている。

  • その他
  • ブラジル・アルゼンチンの非核化

    ホセ・ゴールデンバーグ、カルロス・フェウ・アルビム、オルガ・Y・マフラ

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    要約

     本論文は、地域の二国間保障措置機関である「ブラジル・アルゼンチン核物質計量管理機関」(ABACC)が1991年に創設されて以降の、ブラジル・アルゼンチン両国の核不拡散の取り組みにおいて分析するものである。両国が二国間協定を締結して以来、両国の核関連活動には相当のプラスの変化があり、この地域における核エネルギーの非平和的利用の可能性について、国際社会やブラジル・アルゼンチン両国には、現在のところ懸念が存在しない。ABACCを創設した二国間協定は、メルコスール協定や南米の経済的統合に向けた一里塚でもあった。この論文は、両国間の核エネルギー開発の進化を記述し、署名された協定の重要性や、拡散防止のための障壁、ABACCが直面している困難についても焦点を当てる。

  • 国際安全保障を促進する小国の役割:モンゴルを事例に

    ジャルガルサイハン・エンクサイハン

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    要約

     多国間主義と予防外交が、核安全保障に関連した問題を含め、共通の利益と困難に生産的に対処するうえでもっとも必要なことである。イラン核合意をめぐる交渉の成功や、朝鮮半島非核化をめぐる六者協議の命運について世界は多くを知っているが、核兵器国と非核兵器国との相互作用については、あまり知られていない。そうした相互作業の顕著な例が、モンゴルの非核兵器地位をめぐる同国と核五大国(P5)によるあまり知られていない合意であり、地域の信頼と予測可能性を強化するための取り組みに対してこの非核地位がもつ重要性である。モンゴルの事例は、適切な政治的環境と善意をもってすれば、大国と小国がそれぞれの個別利益および共通の利益を前進させるための合意に達しうることを示している。

  • 核兵器禁止条約と2018年の軍縮関連フォーラム:最初の影響評価

    マイケル・ハメル=グリーン

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    要約

     2017年7月の核兵器禁止条約(TPNW)は、50カ国が批准すると発効することになっている。核保有国は、核不拡散条約(NPT)にマイナスの影響を与え、漸進的な措置を通じた進展を無視しているとして、この新条約を非難している。122の国連加盟国を含めた新条約の支持者らは、NPT第6条で予定された核軍縮における進展が見られないことに懸念を持ってきた。
     この論文では、2018年のNPT会議及びジュネーブ軍縮会議(CD)、地域の核軍縮取り決めにおいてTPNWへの賛成・反対がどう論じられてきたのかを分析する。ジュネーブで2018年4月23日から5月4日まで開かれた2020年NPT再検討会議準備委員会会合での議論や、2018年のCD会期で採られた立場を素材にして、TPNWが短期的・長期的にもちうる影響について評価する。地域的な非核兵器地帯(NWFZs)や非大量破壊兵器地帯(WMDFZs)の役割についても、TPNWとNPTの文脈において検討される。
     本論文は、TPNWは、9つの核保有国からの抵抗にも関わらず、核兵器を規範的に非正統化し「悪の烙印を押す」ことを通じて、NPTやCDの内外において実質的な核軍縮の効果を目に見える形ですでに生みつつあると論じる。

  • 「核の傘」の実効性、日米で検証を:石破茂・衆議院議員インタビュー

    吉田文彦

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    要約

     石破茂氏は、日本の自由民主党の重鎮であり、2007年から08年にかけて防衛大臣を務めた。このインタビューで同氏は、日米同盟や日本の安全保障政策における核兵器の役割について見解を示している。とりわけ石破氏は、核兵器の悲惨さについて認識しつつも、米国の核兵器による拡大抑止がつねに信頼に足るものである必要について強調している。また石破氏は、北朝鮮の核・ミサイル計画の脅威に直面して、領土に核兵器を持ち込ませないという日本の政策について再検討が必要だと主張し、非核三原則の第3の柱について事実上、疑問を呈した。ミサイル防衛は、核抑止の信頼性を高めるために強化されるべきだと石破氏が考えるもうひとつの要素である。さらに同氏は、日本の「潜在的核抑止力」を構成することになるとして、現在のプルトニウム政策を称賛している。

  • 「核の傘」の現実から「核なき世界」へ:岡田克也・衆議院議員インタビュー

    吉田文彦

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    要約

     岡田克也氏は、日本の民主党(当時)が歴史上初めて政権を獲得した際に外務大臣を務めた(2009~10年)。岡田氏は在任時、それ以降は実行されていないいくつかの取り組みに着手した。そのひとつが、日米間で1960年代に交わされたいわゆる「密約」に関する調査、とりわけ日本への米国の核持ち込みをめぐる問題の調査である。このインタビューで岡田氏は、外相時代に取った行動を振り返っている。また、日米同盟の管理や核兵器の「唯一の目的」政策、米トランプ政権の核戦力と日本政府によるそれへの態度、北朝鮮の比較化、日本の核軍縮政策といった、核兵器に関連したその他の問題についても意見を述べている。

  • オバマ政権の核保安政策の成果と課題:ローラ・ホルゲート氏インタビュー

    鈴木達治郎

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    要約

     ローラ・ホルゲート氏は、冷戦終結以降、米国の核保安を強化してきた主要人物のひとりである。彼女のキャリアはクリントン政権時に始まり、核脅威イニシアチブ(NTI)での活動を経て、最近ではオバマ政権の高官も務めた。このインタビューでホルゲート氏は、個人の経歴についてや、クリントン・オバマ両政権とのかかわりについて、率直に語っている。インタビューは次の4部から成っている。(1)ホルゲート氏の個人的経歴と関心、(2)核保安政策の進化、(3)オバマ政権の主要な成果(とりわけ核保安サミット)、(4)残された課題と日本の役割。

  • オバマ政権核政策の決定要因:ジョン・ウォルフスタール氏インタビュー

    黒川朋子

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    要約

     ジョン・ウォルフスタール氏は核軍備管理や不拡散問題に関する政策的な成果やその著作によって著名な人物である。米バラク・オバマ大統領の特別補佐官、米国家安全保障会議の軍備管理・不拡散担当高官として2014年から17年まで務めた。また、2009年から12年にかけては、ジョー・バイデン副大統領の特別顧問(核保安・不拡散担当)や国家安全保障会議不拡散部門の部長も務めた。オバマ期のホワイトハウスにおいて、ウォルフスタール氏は、同政権の核政策の形成・実行におけるキーパーソンのひとりであった。このインタビューによって、専門家や一般読者は、オバマ大統領の「プラハ・アジェンダ」を追求する中で同政権が検討した政策オプションの主たる決定要因について知ることができるだろう。インタビューは2017年7月30日と2018年3月1日の2度にわたってなされ、本ジャーナルのインタビューのために編集された。

  • 【ワークショップ報告】核の南アジアの20年危機、1998-2018

    ジア・ミアン、A・H・ナヤール、R・V・ラマナ

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    要約

     2018年5月、ブリティッシュ・コロンビア大学公共政策・グローバル問題校リューグローバル問題研究所は、プリンストン大学の科学・グローバル安全保障プログラムと共催で、インド・パキスタンが1998年5月に核実験を行ってからの20年をめぐるワークショップを開いた。ワークショップでは、①1998年以降の核をめぐる南アジアのダイナミズム、②核武装した南アジアの現在と将来、③核武装した南アジアに市民社会主導で変化をもたらす可能性の3点について討論がなされ、南アジアにおける核の危険の理解に努めた。