対外交渉史資料(武藤文庫)

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『忘却された台湾』

   アムステルダム 1675年刊
   'tVerwaarloosde Formosa.
   著者名はC・E・Sとなっているが、これは出島蘭館長だった F・コイエット(F.Coyett,1615頃−1674)およびその同僚の略名である。コイエットは正保4年(1647)から前後2回長崎出島オランダ商館長として来日。その後1656年に台湾長官となったが、1662年鄭成功の来攻に降服、30年にわたる台湾のオランダ人統治を放棄した責任で、終身流刑に処せられた。のちに許されて帰国。本書はコイエットの同僚等が匿名で台湾放棄の止むを得なかったことを綴ったものである。

『忘却された台湾』